菊正宗について 素材 水・米

山田錦

酒米の最高峰、山田錦へのこだわり。

「酒造りは米作りから」と言われるほど、お酒の味を左右するお米。お酒の原材料である酒米として、菊正宗が強いこだわりをもって使い続けているのが「山田錦」です。一般米より粒が大きな心白米で、タンパク質が少なく、柔らかで麹菌が内部に入りやすいという特長があります。さらに表面のヌカ層が薄く、吸水性や消化性がよく、精米する際に砕けにくいといった性質も、まさに酒米向き。全国新酒鑑評会で金賞をとるお酒のほとんどが山田錦を使用しているというのも、うなずけます。

酒米の最高峰、山田錦へのこだわり。

山田錦は、土質や気温の寒暖差など、数々の条件を満たす限られた地域でしか産出できません。このため、全国各地の酒造メーカーは、品評会用のお酒や吟醸酒の仕込み用に、希少な兵庫県産の山田錦をわざわざ少量買って大切に仕込んでいるほどです。
明治24年、菊正宗は「村米制度」をスタート。兵庫県三木市吉川町から三木市口吉川町にかけての一帯を酒米の適地と見て、山田錦の栽培が始まるはるか以前から農家の方々と、いち早く酒米の契約栽培を開始。
現在は「嘉納会(かのうかい)」と呼ばれるこのグループが、よい米の安定供給を可能にしてきました。今では山田錦の主産地となったこのエリアが最上級の酒米を産出する特A地区に指定されたことからも、菊正宗の先達の「土地」を見る目の確かさが伺えます。

山田錦

神秘の銘水、宮水をふんだんに。

菊正宗の神髄である本流辛口。すっきりと力強い味わいは、神秘の水「宮水」なくして醸すことはできません。花崗岩質でできた六甲山系に源を発する伏流水の中でも、西宮のわずか数百メートル四方にだけ湧き出る地下水は、ひときわ酒造りに適した水質を持つため、「宮水」と呼び慣わされ、大切に扱われてきました。この宮水地帯に、菊正宗は他社をはるかに凌ぐ15本の井戸を所有。仕込水や割水用水などの原料用水の他、洗米、浸漬、その他様々な雑用水として、仕込水の約20~30倍もの水を必要とする酒造りに、ふんだんに使用しています。震災の際には2ヶ月にわたって水が止まった近辺の住民の方々に広く開放されました。

本流辛口のみなもとは、宮水にあり。

酒造りによい水とは、濁りや汚れが無く、飲んでおいしいことはもちろん、お酒の色や味を損なう鉄分が極めて少ないことが重要です。宮水は鉄分をほとんど含まず、一方でカルシウム、カリウム、マグネシウム、リンなどが豊富。このミネラル分こそが、酵母菌をはじめ様々な微生物の栄養となって、健全に力強く発酵させ、硬水仕込み特有のスッキリした辛口のお酒を造り出すのです。また宮水で仕込まれた新酒は夏を越して熟成が進み、秋を迎えると、香味が整い味もまるくなって酒質が一段と向上します。これを「秋晴れ」「秋栄え」のする酒と言い、うまい酒の代名詞とされています。
では何故宮水だけがミネラル分を多く含むのでしょう?ここが大昔海であったから、地層のすぐ下に貝殻層があるから、など諸説ありますが、未だ謎に包まれ、現代の科学を持ってしても作り出すことはできないと言われています。
この得難い水を守るため、昭和29年に「宮水保存調査会」が発足。用途の限定や水質の定期的調査をはじめ、鉄道などの公共土木工事に対しても地下水への影響を綿密に検討するなど、宮水保全に尽力しています。菊正宗でも、外部からの侵入を防ぐ厳しいセキュリティによって水質を保護。変わらぬ本流辛口の味わいを守り続けています。